販促コンサルタントの岡本達彦です。
ビジネスの世界で成功を掴むには、「お客様目線」が決定的に重要です。
なぜなら、真の価値を創造し、売上を生み出す源泉は、そのすべてが
「お客様」から始まるからです。
そんな「お客本様目線」を本質から理解し、具体的に実行に移すための
考え方をシリーズでお伝えしていこうと思います。
一人でも多くの方が「お客様目線」の視点を持つことで、
より良いビジネス環境を作り出せると確信しています。
この記事があなたのビジネスに新たな視点をもたらし、
同時に周りの人々にもその思考が広まるきっかけとなることを
願っています。
それでは、いきましょう。
今回は
『「お客様を選ぶ」考え方』
です。
以前のブログで「お客様=自分たちが無理なくできること(本当の強み)に、
喜んでお金を払ってくれる人」だと定義しました。
それは逆に言うと「無理することはやらない」ということを意味するのですが、
それでいてお客様の声が「自分たちのやり方を支持してくれる」のであれば、
理想的なWin-Winの関係が長く続くことが期待できます。
静岡県で見た、とある鰻うなぎ屋や さんの話です。そのお店の前には、
こんな看板が掲げてあります。
『当店はカウンターのみの狭い店です。駐車場はありません、完全禁煙です。鰻の
薬味は本わさびだけです。店主1人で調理しているので時間がかかります、たくさ
んつくれないので、売り切れる場合もあります。営業時間は目安です。写真は料理
のみにしてください。支払いは現金のみです』
このお店に行って、「鰻に山さん椒しょうをつけてほしい」とか、
「店内の写真を撮らせてくれなかった」と文句を言っても意味がありません。
最初から「それを希望するお客様の要望には応えられない」と言っているのです。
仮にクチコミサイトで文句を書いたとしても、他のお客様から「ちゃんと看板に
そう書いてあるではないか」と、文句を書いた側が指摘されてしまうでしょう。
この鰻屋さんに来るお客様は、時間がかかることも、狭いことも、数に限りがあ
ることも認めているのです。だからお店の側は無理をする必要もありません。
むろん、それを認めさせるには、少なくともずっと来てくださるお客様を、
納得させ続けるだけの「味へのこだわり」があることが大前提にはなるでしょう。
ただ、それだけのメリットがありさえすれば、些さ 細さいな欠点は簡単に
凌駕 できてしまうことも事実なのです。
大切なのは「すべてのお客様に愛される」ことでなく、「愛してくれるお客様を
裏切らないこと」になってきます。
むろん、そうした関係性をつくるためには、お客様との長い付き合いも必要にな
ってくるでしょう。
そのために最初に必要なことは、自分たちの考えを偽ることなく、きちんと明ら
かにしていくことだと思います。