販促コンサルタントの岡本達彦です。
ビジネスの世界で成功を掴むには、「お客様目線」が決定的に重要です。
なぜなら、真の価値を創造し、売上を生み出す源泉は、そのすべてが
「お客様」から始まるからです。
そんな「お客本様目線」を本質から理解し、具体的に実行に移すための
考え方をシリーズでお伝えしていこうと思います。
一人でも多くの方が「お客様目線」の視点を持つことで、
より良いビジネス環境を作り出せると確信しています。
この記事があなたのビジネスに新たな視点をもたらし、
同時に周りの人々にもその思考が広まるきっかけとなることを
願っています。
それでは、いきましょう。
今回は
『なぜお客様の「決め手」に注目しないといけないのか?』
です。
「いろいろな商品がある中で、何が決め手となってこの商品を
購入しましたか?」という質問をし、その質問の答え
「他社より〇〇だったから」この〇〇の部分に入るものが
お客様が求めた「ベネフィットにつながる強み」であり、
そこに需要がある以上、必ずそれは「お客様にアピールできるポイント」
になるわけです。
たとえば居酒屋で「何が決め手となって、うちの店を選んだのですか?」
というアンケートをとったら、料理を褒めるでもなく店員さんの接客を
褒めるでもなく、ただ「他店より広かったから」という回答しか
得られなかったとしましょう。
せっかく一生懸命に料理をつくり、一生懸命にお客様にサービス
しているのに、お客様が喜んだのは、そんなところかよ……
なんて、お店側はひょっとしたら、がっかりするかもしれませんが、
聞けた答えはとても重要なのです。
なぜなら、「うちの店は、このへんのお店に比べて、店内が広いから、
大人数でもゆったり楽しめますよ」と言えば、確実にお客様を
増やすことができます。
反省して料理の腕を上げても、サービスの質を高めても、今来てくれている
お客様が求めているところはそこではない。だから、すぐに売上が上がるような
ことにはならないでしょう。
アンケートをとれば、「お店の悪いところ」を指摘するお客様は
必ずいるでしょう。
「従業員のこういうところを改善したほうがいい」とか、
「他店に比べて、こういうところが劣っている」とか。
中には「うちの店のことを思ってあえて言っているんだ」という人も
いるでしょうが、たいてい、そこを一生懸命に直しても、
売上は改善しません。
もちろん、一般的によくないところは改善するに越したことが
ないのですが、それよりありがたいのは「他店よりいいところ」を
どんどん教えてくれる人なのです。
従業員の態度を指摘されたところで、その従業員を簡単に育成しなおす
ことはできないし、辞めさせたりしたら人手不足で別の仕事に影響が
出るでしょう。
あるいは「狭い」とか「駐車場がない」とか、「駅から遠い」など
言われたところでどうしようもない欠点だってあります。
そうした点は、売上を上げてさえいけば、のちのち改善できるチャンスも
出てくるでしょう。
ですからまずは「弱み」を先送りして、お客様の声からは自分たちの
いいところ、つまり「強み」を拾っていくように
するべきです。
強みを強化する前に弱みを直そうとすると、強みも大したことがない、
弱みも大したことがない、何もかもが大したことがないものができあがります。
ネットで比較検討しやすいこの時代に、何もかも大したことがないのが
一番マズイのです。