販促コンサルタントの岡本達彦です。
ビジネスの世界で成功を掴むには、「お客様目線」が決定的に重要です。
なぜなら、真の価値を創造し、売上を生み出す源泉は、そのすべてが
「お客様」から始まるからです。
そんな「お客本様目線」を本質から理解し、具体的に実行に移すための
考え方をシリーズでお伝えしていこうと思います。
一人でも多くの方が「お客様目線」の視点を持つことで、
より良いビジネス環境を作り出せると確信しています。
この記事があなたのビジネスに新たな視点をもたらし、
同時に周りの人々にもその思考が広まるきっかけとなることを
願っています。
それでは、いきましょう。
今回は
『多くの人が「お客様目線」になれない7つの理由⑤』
「購入後のデータ」しか見ていない
を説明しましょう。
ある海外スーパーの有名な話ですが、お客様の購入データから
「紙オムツを買った女性は、缶ビールも一緒に買っている」
という事実が読み取れたそうです。
それに対し、「紙オムツを買う女性が缶ビールを買うには
何か因果関係があるのでは?」と考えてみたのですが、
実際のところはわかりません。
そこでお店のお客様に聞いてみたら、なんてことはない。
ただ単に「普段は重くて買えないものを、週末に夫と車で
買いに来て、まとめ買いしているだけ」だったそうです。
それなのに、「最近の小さなお子さんのいる家庭は、
意外とビールを飲むのではないか?」といった予測を立て、
「小さなお子さんのいる若い女性向けのビールを開発しよう」
なんていうことをすると、大失敗するでしょう。
お客様に質問してわかったことは、「紙オムツの箱は
大きいから、たいていは週末に車で来たときに買っていく。
ついでにビールも重いから、そのときにまとめて買っていく」
ということなのです。
ならば、ペットボトルの水とか、大きな洗剤とか、そういう
〝車でまとめ買いしたい商品〟を近くに置いておけば、
売れる可能性があります。
また、まとめ買いしやすいように大きなカートを用意するなど、
駐車場に商品を運びやすい工夫をすれば、お客様から喜ばれる
結果になるでしょう。
いずれにしろ、「何が売れた」とか「何が売れなかった」
というデータからだけでは、お客様の心理を読み取ることは
できないのです。
「なぜ購入したのか?」を知って初めて、「お客様目線」は
明らかになります。